かんべむさしのこぼれ話
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 かんべむさし

  1948年1月16日生れ 兵庫県出身の小説家、SF作家、エッセイスト。
  (かんべむさしWikipediaより)  金光教玉水教会信徒

 

連載第12回

 自動車王フォード


――話で聞くと、米国の自動車王と言われるフォードという人は、その資産が四十億ドルあるそうだ。四十億ドルという金は容易ならん大金だ。一代でこれだけの大金持ちになったというんですから、フォードは、たしかに世界的の大成功者である。――
                (『信話 第一集』136~137頁)




 ヘンリー・フォードは言うまでもなく、(2009年に二社が経営危機におちいりましたが)アメリカの自動車メーカーのビッグスリー、その一社であるフォード・モーター社の創設者です。明治41年(1908)、T型フォードという、簡素なデザインの大衆車を発表し、ベルトコンベアの大量生産方式で安く提供して、巨万の富を築いた人です。

 ドルと円との交換レート、現在は1ドル80円前後で推移していますが、明治初期のスタート時には、1ドル1円だったそうです。それが日清戦争後に下がって2円前後になり、昭和の初期、戦争の時代になってさらに下がるまでは、それがつづいたとのこと。
 だから40億ドルは、当時の交換率でいうと約80億円です。そして大雑把な見当になりますが、戦前と戦後の日本の物価変動、額面上は二千倍とか三千倍とか言われてますので、それをあてはめますと、二千倍で16兆円、三千倍で24兆円になります。

 お話はこのあと、だがその40億ドルでもキリがある、しかし自分が持たせてもらってるおかげというシンショウ(身上)にはキリがない、ハテシがない、「だとすると、内面のシンショウでは、フォードと私とでは、どちらが金持ちということになりまっしゃろうなあ。どうやら、私のほうが金持ちらしい。その点で、私は世界屈指の金満家じゃと、うぬぼれてます」と、つづきます。
 16兆円、24兆円にでも勝てる、勝ってるという、これは確信でしょうか、それとも気概と解釈した方がいいのでしょうか――むろん確信であるに違いありません。

 
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