かんべむさしのこぼれ話
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 かんべむさし

  1948年1月16日生れ 兵庫県出身の小説家、SF作家、エッセイスト。
  (かんべむさしWikipediaより)  金光教玉水教会信徒

 

連載第18回

きびしょとは何か


――「よっしゃ。そんなら二つに切る。足手まといの子供二人は、大阪へおいといて、あんたは東京へ行くんや」「先生、体二つに切ると言われましたが……」「それで二つに切ったんや。きびしょ(急須のこと)がついてるから、それを大阪においとくねん」――        (『信話 第五集』12頁)




  引用した文章中に、(急須のこと)と註釈がついていて、それに間違いはありません。辞林で急須を引いても、[煎茶を淹れるのに用いる器具。きびしょ]と載っています。

 しかし安太郎先生は、ここでは、それを子供を示す言葉として使っておられます。なぜ、子供が急須なのでしょう。実はこれは、男の子の睾丸とオチンチンがミニサイズの急須とその注ぎ口に似てるという、そこから生まれた符丁的な町言葉です。昔の大阪では、親や大人たちが幼児のそれを、「きびしょみたいなんつけてる」などと言って笑ったりしていたそうで、それが転じて、子供自身のことを指すようになったのでしょう。

 関西だけではなく北陸や甲信越、北関東の一部でも、急須をきびしょと呼んでいたそうですが、さて大阪と同じく、そこまで持って回った使い方もしていたのかどうか。


 
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