「教風」 (連載第2回)


信心の横のつながり



 実は百年祭にやり残したことがあります。それは、九十年祭の折りに三代大先生が「これからお手引きをしてその仲間たちと百年祭を一緒にお迎えしましょう」とお話しなさったことです。

 このお手引きのことについては私も忘れたわけではありません。しかし本腰をいれて取り組まなければならん、と思いつつ時機を失してしまいました。

 そこで昨年になってその前段階の実態調査をいたしました。玉水教会の信奉者のうち信徒会などにはいっておられる方々にアンケートをしたのです。するといろいろなことが分かってきました。
 核家族化ということでしょうか。高齢の一人暮らしの信徒が多いということが浮かび上がってきました。子供さんたちがいても同居せずに別に暮らしているケースがかなりありました。

 玉水教会では春秋の霊祭には、改式している方にはすべて案内を出しているのですが、実際には名簿の筆頭者であるおじいさん、おばあさんの家にしか案内が行っていないわけです。これでは教会とのつながりも希薄になり、信心の継承ということも難しいということになってしまいます。

 そこで今回のアンケートでは子供さんたちの住所も書いてもらいました。そして百年祭の案内はその子供さんの住所にも送らせてもらいました。

●誘い合っての参拝


 また信徒会の名簿をみているとすでに亡くなった方の名前が載っていたりします。あるいはこちらが知らずにすでに亡くなっていた方もありました。
 今回は信徒会の方に手分けして現在はお参りになっていない方々のお宅を回っていただきました。すると信心から遠のいた方もいる一方でお参りしたくてもお参りできないお年寄りの方なども相当いることも分かってきました。

 私が学院生のとき、福崎教会に参拝したことがありました。山の上にある教会なのに月例祭にたくさんの参拝者がありました。鉄道の駅からは遠く、近くにバス停もないこんなところにどうやってお参りされるのだろうと不思議に思いました。と教会長先生が「ここへ移ってきてから信徒の横のつながりが強くなりました」と言われたのを聞いて誘い合って参拝されているのだとわかりました。とはいえそのころの私は、そんなものかなと思う程度でした。

 玉水に帰って三代大先生にそのことを話すと「そうかあ……」と考えられている様子でした。

 今回の調査でも回られた信徒会の方たちがすぐ近くに信者さんがいることを知らなかったという場合が結構あったようです。教会に行けば気の合った信者さん同士の横のつながりはあるでしょうが、案外住んでいる近くにどんな信者さんがいるか知らないということが折々あるようです。

 おそらく三代大先生はそういうことを薄々感じておられて、あのとき何らかの手を打たねばと思われたのではないかと今は思います。
 信者さん同士がしっかり横のつながりをつなげて相互に助け合い励まし合うような形を考えたいものです。

 お結界の取次によって教会と信徒の方たちの間はそれなりにつながっておりますが、信徒間同士の横のつながりもしっかり築いてまいりたいと思います。もちろん縦のつながりについてもさらに深める方策を練っております。別の機会にふれたいと存じます。

(この「教風」は、2005年8月に掲載されたものです)
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