「教風」 (連載第28回)


九分(くぶ)まできたら、今一度


 昨年一時体調が悪かったときがありまして、血液検査をしました。すぐに回復しましたので検査結果を聞くこともなく、また医師からもなにも言って来なかったのでそのままにしていました。

 今年になって風邪を引き始め、医師からもらうトローチがよく効くのでもらいにいきました。すると去年の検査結果が貼(は)り付けてありました。医師からはなにも言われませんでしたが、みると中性脂肪の値が高い、これは運動せんといかんなあ、と思いました。

 それまでも靱(うつぼ)公園へ犬の散歩に行っておりました。それを延ばして朝一時間、夕方三十分位することにしました。やっているうちに次第にのってきまして、歩くだけでは物足りなくなり、柔軟体操をして少し走ってみたりしました。

 四月からはじめたのですが、だんだん暑くなってまいりますと犬が散歩をいやがります。犬の散歩どころか、いやがる犬を引きずっていくという感じです。そして公園に着くと犬をベンチにくくりつけて私だけランニングするということになってしまいました。

 おかげで体調もよく体重は四キロ絞り込めました。はじめから四キロ減ったらいいなと考えていたので成功です。

 もっとも一度シェイプアップしてもリバウンドつまりもとに戻ってしまうということもよくあることなので気をつけねばなりません。
 なんでこういう話を申したかと言えば、信心でもよくあることではないかと思うからです。一遍おかげをいただてほっとしているとずるずるもとに戻ってしまう。

 教祖様は「氏子、十里の坂を九里半登って、それで安心してはいけない。十里を登り切って向こうへおりたら、そこで安心せよ。途中で気を緩めると、すぐに後へもどるぞ」と、そこのところを教えてくださっています。二代大先生はさらに「九分までいってあと一分となったらこれまでの九分の信心をもう一度やりなおす気で信心せよ」とおっしゃっています。
私のシェイプアップもこれからでしょう。

 ○競歩の選手の速さ            
  梅雨があけて暑いなかもランニングしてましたら八月に長居競技場で行われた世界陸上の選手たちが靱公園で練習するのに出会いました。

 特に競歩の選手にはびっくりさせられました。おそらく靱公園で練習するのですから一流の選手ではないと思うのですが、とにかく早い。競歩のルールはいつもどちらかの足を地につけていなければならない、という程度しか知りません。あんなに早く歩くとは思いませんでした。私が走るのよりもはるかに早い、負けんとこと頑張っても全然続きません。 

この人たちの途轍(とてつ)もない速さはどこから生れたのだろう。ただ好きだ、というだけではないでしょう。その国のナンバーワンになって世界陸上に出る、オリンピックに出る、と常に目標をもってつらい厳しい練習に堪えてきた結果なのです。

 私たちもただありがたいありがたいと信心をつづければよい、というのでは物足りない。目標をもってその目標にむかって努力する信心が必要です。

 毎日の散歩ですが、いろいろなことに気づかせていただく時間でもあるようです。
(この「教風」は、2007年10月に掲載されたものです)
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